外壁塗装の塗料について説明します。

 外壁塗装を行う際に注意しなければいけないのが塗料です。しかし、一般の人にはよく分かりませんよね。そこで、創業以来55年以上この道ひとすじのゆださか塗装が、はじめての方でもわかりやすく、楽しく塗料の説明をいたしましょう♪

塗料の種類について

外壁塗装の塗料には、大きく分けて2種類の塗料があります。『下塗り塗料』と『仕上げ塗料』です。
それぞれについて、説明をいたしましょう。

下塗り塗料

 下塗り用の塗料とは、読んで字のごとく「下塗り」のための塗料です。「3度塗り」という工程の中で1番最初に活用する塗料です。
 ところが、一概に「下塗り」と言っても、いろいろな壁材がありますので、それぞれに合わせた「下塗り用塗料」があるのです。

・サイディング壁

 サイディングとは、セメントと木質系成分を混合して製造されている窯業系サイディングと金属板で作られた金属系サイディングのことを言います。柄や模様といったデザインも豊富で多くのお家の外壁材として使用されております。
一般的に窯業サイディングには壁材の継ぎ目にシーリングが使用されていることが多いこともあり、シーリングの劣化状況によって塗り替えを考えられる基準になります。
窯業系サイディングには下地に浸透させ素地を固めるタイプの浸透タイプのシーラーを使用します。
一般的に弾性型の下塗りは膨れ等の原因となりますが、素地の状態がひどい場合には、サイディング用の弾性型の下塗り剤を使用する場合もございます。
また、金属サイディングの場合は、サビ止め塗料を下塗りで使用します。

サイディング壁。よく見かけますよね?

・モルタル壁

 モルタル壁とは「セメント・砂・水」を練り合わせたモルタル材を使った壁になります。一般的に仕上げ塗装でリシン・スタッコ・タイル・ジョリパッドといった模様付けをされています。モルタル自体には防水性がないことやクラック(ひび割れ)が入りやすいことから定期的なメンテナンスが必要となります。
モルタル壁の塗り替えでは下塗りでクラック等の補修を兼ねた弾性フィラーを使用することが一般的です。弾性フィラーを使用し、波型模様(マスチック柄)を付けることもあります。

モルタル壁。築40年程度のお家に多いですね。

・コンクリート打ち放し壁

 ALCとは軽量気泡コンクリートのことを言い、珪石・セメント・生石灰・アルミニウム粉末を主原料としています。よくお家の外壁に使われているものは、板状に成形したもので「ALCパネル」と言います。ALC自体は防水性が低いことから定期的なメンテナンスが必要となります。
また、ALCパネルは目地にシーリングが使われていることが多いため塗り替えの際はシーリングの補修が必要となります。
ALCパネル自体に細かなクラック等がある場合、シーリングで補修をしてしまうと仕上がりにシーリングの跡が残ってしまいますので、下塗りには微弾性フィラーを使い、クラックの補修も兼ねていきます。

今も昔もひそかに人気の壁です。

・木の壁

 主に和風のお家において破風板等に使われていることが多いです。塗り替えには2種類の方法があり、既存の状態によって塗装方法が変わっていきます。
1つ目として、非塗膜の場合です。
非塗膜の場合、塗膜がないため塗膜の剥がれの心配はありません。
塗り替えの際は木自身の呼吸を妨げることもない防腐剤のような着色を兼ねた木部に染み込ませるタイプの保護塗料を使います。一般的にはキシラデコールやオスモカラー等の塗料を使います。
2つ目としては、塗膜がある場合です。
塗膜がある場合、木部を塗膜によって保護するので防水性があがりますが、木自身の呼吸を妨げてしまいますので、劣化による剥がれが起こることが多いです。塗り替えの際は、劣化した塗膜を剥がした上で、剥がれや吸い込みによる仕上がりの不良を避けるために、下塗りとして木部用の下塗り塗料を使い、仕上げの上塗りへと移っていきます。

・トタン・ガルバニウムの壁

 金属系の外壁には、昔ながらのトタン板や金属系サイディング、最近ではガルバニウム鋼板などの種類があります。
金属系の劣化としてわかりやすいのは、サビによる腐食です。特にトタン壁の地面付近においては、湿気等による腐食によりボロボロになっている場合がよく見受けられます。腐食がひどい場合には、腐食部分を張り替えたり等の処置を行う場合がございます。また、外壁以外にも雨戸や雨樋の金具等附帯物も金属でできています。塗り替えの際には、サビ止め塗料を下塗りとして使用していきます。

・スレート屋根(コロニヤル・カラーベスト)

 スレートとはセメントを薄い板に加工した屋根材のことを言います。コロニヤルやカラーベストといった名称で呼ばれている屋根材です。
一般的にスレート屋根では、下地に浸透させ素地を固める浸透タイプのシーラーを使用することが多いですが、近年では、遮熱系の塗料を塗る際に下塗りにも遮熱効果のある下塗り塗料が出てきています。
また、塗装の際にはスレートの重なり部が塗料によって詰まってしまうことがあるので、タスペーサー等の部材を差し込み、通気を確保することが雨漏れ防止に繋がります。

コロニアル屋根

仕上げ塗料

 「仕上げ塗料」は「耐候性」(どれくらいの長持ちを期待するか)と「機能」(断熱・光沢・等)で分類されいますので、順番に見ていきましょう。

フッソ系塗料

塗料に含まれる主成分がフッ素樹脂のものをフッソ塗料と呼んでいます。一般的に耐久年数が15~20年程度と言われ、超高耐久塗料ゆえに初期費用が高くはなりますが、トータルコストをみてみればコストパフォーマンスに優れた塗料と言っていいと思います。
特徴としては、フッ素の持つ非粘着性や耐摩耗性、難燃性などを利用されていることから、フッ素加工されているこげないフライパンのように汚れを寄せ付けずきれいな状態を保てることから塗膜の寿命を高めることができます。

シリコン系塗料

塗料に含まれる樹脂の主成分がアクリルシリコンの塗料のことをシリコン塗料と呼ばれています。シリコン塗料は単価の割に、耐久年数が長いためコストパフォーマンスが高いとされています。
耐久年数は10~15年程度となり、塗料に含まれるシリコン樹脂の含有量によっても変わってきます。シリコン塗料は対候性や耐熱性、耐水性などに優れていることから、外壁や屋根用の塗料として向いています。

水性ラジカル系塗料

 従来の塗料はアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素など塗料の主成分になる樹脂の違いで分類され、塗料の特徴やメリット・デメリットに繋がっていました。
しかしラジカルは塗料の主成分となる樹脂の名前ではなく、酸素や紫外線、水などが顔料に接触することで発生する劣化因子のことを指します。
つまりラジカル制御型の塗料とは、このラジカルの発生を可能な限り抑える効果があり、長期間塗膜の劣化を防ぐことで高耐侯な塗料となっています。

遮熱・断熱塗料

遮熱塗料とは熱を反射し、外壁や屋根の表面温度を下げる効果のある塗料のことを言います。
また断熱塗料とは、熱や冷気の侵入を防ぎ、室内の温度を逃しにくくする効果のある塗料のことを言います。断熱塗料の中には、遮音や消臭といった断熱効果以外の機能を持っている塗料もあります。

 以上が、外壁塗装の塗料の説明となります。ただし、ゆださか塗装では、お客様は塗料については細かな点までご理解くださらなくて良いかと思っています。(時代によっても変わりますし、メーカーごとにそれぞれ訴求していることが違いますし、また施工店ごとに自分たちの主張が違いますので。。。)

 ただ、言えることは、「塗料」は料理で言うと「食材・材料」のようなものです。いくら良い「食材」を扱ったとしても、腕が悪いコックさんでは美味しい料理はできませんよね。一方で、仮に「一般的な食材」でも、腕の良いコックさんが扱えば、一流の料理が出来上がりますよね。
 腕が良いか悪いかは、天性の感覚もありますが、やはり、コックも塗装技術者も原点は経験が大事だと思います。

 ですから、塗料については大枠をご理解していただくことができたら、あとは、創業以来55年以上の私たちゆださか塗装に安心してお任せくださいね。

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